このコロナ禍において、看護師の仕事というのは一般大衆にとってもかなり身近なものになったと思う。
コロナが原因で医療職者は精神的・身体的にかなり疲弊する結果になっているが、
正直、市民にとって、看護師の仕事がより身近に感じられる機会になったのではないかとも思う。
TwitterをはじめとしたSNSやニュースにおいて、「看護師の悲痛な声」がクロースアップされる事がある。
それに対し、炎上の的となる典型的なリプライとして、

人助けがしたくて看護師になったんだろう?少しくらいハードでも、
好きで選んだ道なんだから、弱音を吐くなよ。
というのがありますよね。
「自分で選んだ仕事なんだから、四の五を言わず働け」理論ですね。
まあ、こういうリプライが飛んでこようものなら、Twitter上の全看護師からフルボッコにされる様を見ることができます。

「こちとら金のために働いてるんじゃ。」
「お前のエゴを押し付けるな。」
イチ看護師から言わせて貰えば、これは至極真っ当な意見だと思います。
そもそもお金をもらうために働くのがこの資本主義社会の基本であり、
多くの人はやりがいだけでこの仕事をしているわけではありません。
そもそも看護の母、ナイチンゲールも以下のように言っています。
構成員の奉仕の精神にも頼るが、経済的援助なしにはそれも無力である。
フローレンス・ナイチンゲール
それでも、この仕事を続けていくためには、多少の使命感は必要だと思います。
人様の命を預かり、その家族の人生さえも左右してしまうような医療の仕事というのは、
並大抵の精神では続けられるものではないと思います。
ただその奉仕の心だけで仕事する、というのは限界がある。
経済的援助は必須です。
お金がなくては生きていけませんし、
そもそも自分の精神・身体を存続させなけらば、患者の命などとても守ることができないからです。
ただ、このコロナ禍において。
こういうTwitterの卵アイコンの意見ほどではないですが、
社会全体がこのような構想になっているとは思いませんか。
「医療職頑張れ!!あなたたちは私たちのヒーロー!!今こそエールを!!ブルーインパルス!!」

やっぱり、何かが違うんだよな・・・。と思います。
とはいえ、看護師を続けている人にとってその理由やモチベーションは人それぞれ。
純粋にお金が目的な人、高齢者と会話するのが好きな人、明るい看護師の未来を信じている人、もしかしたら、本当に使命感100%で仕事している人もいるかもしれませんね。
それぞれの道があって然り。
ただ、医療者ではない人のエゴを押し付けられるようなことだけは、
されたくないなと感じる今日この頃でした。
なすかわ
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